業務とICT
業務の4分野とICT
はじめに
このブログのテーマは、最初の記事で書いたように「ICTを活用してスマートに働く」ということでした。
とっかかりとしては、個人レベルのICT活用、それも最も身近なキーボード(入力)をテーマにしてきました。
そのテーマも一段落しましたので、ここでテーマ「ICTを活用してスマートに働く」ことについてどのように考えているかについて書いてみます。
業務とICTの分析軸
業務とICTの関係については、色々な観点があると思いますが、私は次のように2軸4分割で捉えています。
1.規模 小規模<–>大規模
業務には、関与者が個人単体のものから、多くの関与者、組織が関わって行う大規模なものがあります。
小規模な業務でのスマートな働き方、大規模な業務でのスマートな働き方は、それぞれ違ったものになり、ICTの活用方法も変わってきます。
2.定型<–>非定型
また、業務には決まった手順がある繰り返し行う定型的な業務もあれば、毎回目的が異なり、一回限りで決まった手順の無い非定型的な業務もあります。
定型、非定型により自ずと業務の効率化の手法は異なり、ICTの活用も変わってきます。
この2軸の組み合わせで、次のように業務を4分野に分けて考えることができます。
1.小規模で定型的な業務
小規模、究極的には個人で行う定型的な業務についての課題は、あまり議論されることはありません。
とても重要なことですが、多くの企業では「ITリテラシー」ということで片付けて、後は個人のスキルの問題になっています。
このブログでは、この分野でも、もっとも身近なキーボード(入力)にスポットを当てて記事を書いてきました。
しかし、このような話題は個人の趣味の問題になっていますが、実際は生産性に大きく影響します。
最近、チャットを使って仕事をすることが多くなりましたが、入力スピードの遅い人たちとやりとりしていると「もっと効率的に入力してくれれば」と思うこともしばしばあります。
また、大規模で定型的な業務の間を、この分野の業務として補完していることが多く、生産性に大きく影響しています。
例えば、外部から請求書を受け取り、基幹システムに入力し、その結果を関係者にメールするといった業務です。
このような保管的な定型業務を自動化しようと、最近はRPAが注目されています。
RPAについては、個人業務の自動化といった面もあるので、また記事を書いてみたいと思います。
この分野では、他に「ITリテラシー」として、色々な話題がありますので、今後も記事を書いていきたいと思います。
2.小規模で非定型な業務
少人数で企画業務を行うといったものが、この分野の業務の代表的なものです。
紙で仕事をしていた時代から、今のようにICTによるコミュニケーションツールが普及してきた現在、仕事のしかたが大きく変わろうとしています。
しかし、この分野ではツールは先行しているのですが、現場の風土や制度が追いついていないといった状況になっているところが多いです。
ここでは、ツールの活用の仕方はもちろん、現場の風土をどのように変えていけば良いのか、などについても記事を書いていきたいと考えています。
3.大規模で定型的な業務
大規模で定型的な業務は、いわゆる業務システムで運用して効率化を図っていることが多いです。
生産管理システム、在庫管理システム、販売管理システム、財務・会計システムなどの基幹システムと呼ばれるものが代表的なものです。
この分野の「業務とICT」については、色々な課題があり、どんどん新しい考え方やシステムが出てきて注目されています。
この分野での「スマートに働く」といったテーマについても、いつか記事を書きたいと思います。
4.大規模で非定型的な業務
大規模な開発プロジェクトがこの分野の代表的な業務です。
この分野については欧米でプロジェクトマネージメントという手法が確立され、それを支援するICTの環境も整っています。
しかし、ここでもICTのツールも問題以前に、さまざまは課題があり、大規模開発プロジェクトが失敗する事例が最近多いです。
この分野では、あまりノウハウが無いので、役に立つ情報は提供できないと思いますが、何がおきていて、何が課題なのかについては記事を書いてみたいと思います。
まとめと第5の分野
上記の通り、このブログのテーマ「ICTを活用してスマートに働く」の全体像を説明しました。
実は、これらを支えるICT基盤に関する業務という第5の分野もあり、これについても色々ありますので、記事を書いていくつもりです。
ということで、これから「ICTを活用してスマートに働く」ことを5つの分野という観点で記事を書いていきます。