・スニペットツールとは?
HPKは、ホームポジションを保ったまま全てのキー操作を行なえるようにすることで、完全なタッチタイピングを可能にすることで入力業務を効率化させることを狙いとして開発しました。
この「完全なタッチタイピング」の効果としては、入力効率の向上以外に、次の2つの効果もあります。
(1)変換ミスが少なくなる
ずっと画面を見ているので、変換ミスが確実に減ります。タッチタイピングをしていないと、キーボードを見ている間に変換を確定してしまい、見逃すことが多いのです。
(2)目や首が疲れない
目線を画面とキーボードを往復すると目や首が疲れます。特に長時間キーボードを操作するような仕事をしている方は「完全なタッチタイピング」を目指してはいかがでしょう?
さて、入力効率の向上を考えると「完全なタッチタイピング」で充分なのでしょうか?
実は入力効率を向上させるという目的に限ればもっと効果的なツールがあります。
それは「スニペットツール」と呼ばれるものです。
「スニペットツール」というのは聞きなれない言葉だと思いますが、簡単に言うと「略語を入力すると登録しておいたテキストが挿入される」といったものです。
「なんだ、それならIMEの辞書登録と同じじゃないか」と思われる方もいると思いますが、効率化の観点からするとスニペットツールの方が利点が多いのです。
また、似たような機能をもったツールでは「定型文挿入ツール」といったものもありますが、私にとってはスニペットツールの方が利点が多いです。
では、具体的に「辞書登録」「定型文挿入ツール」「スニペットツール」の比較をしてみます。
1.辞書登録
(1)メリット
・操作に慣れている
(2)デメリット
・変換→選択→確定の三段階の操作が必要
・読みを覚える必要がある
・日本語入力モードでしか使えない
・他のPCでは、設定などしないと登録した辞書は使えない
・単純な語句の登録しかできない
複数行やカーソル位置の制御などはできない
2.定型文挿入ツール
(1)メリット
・メニュー形式のものが多く、語句を覚えやすい
・複数行やカーソル位置の制御ができるものがある
・ポータブルなツールの場合はUSBにいれておけば、どのPCでもすぐに使える
(2)デメリット
・独自の操作を覚える必要がある
・メニュー選択の操作が多い
3.スニペットツール
(1)メリット
・登録によってはキーボードのみで最短の操作で語句を挿入できる
・複数行やカーソル位置の制御ができるものがある
・ポータブルなツールの場合はUSBにいれておけば、どのPCでもすぐに使える
(2)デメリット
・略語を覚える必要がある
・誤発動を防ぐ必要がある
ということで、スニペットツールは2つのデメリットを克服できれば、もっとも効率良く語句を入力することができるツールとなります。
一度、スニペットツールで効率的な入力をすると、とても快適で手放せなくなります。
次回は、具体的なスニペットツールの紹介と、その使い方のコツについて説明します。