ショートカットキーの新たな重要性

ウィンドウの操作やブラウザの操作はショートカットキーを使えば効率的におこなえますが、ショートカットキーを使うことについては違った重要性が最近でてきています。

それは最近注目されているRPA(Robotic Process Automation)の開発に必要になってきているからです。

1.RPAとRDA

RPAも、最近はだいぶ話題になっていますので、どのようなものかはご存じの方も多いと思いますが、簡単に紹介します。

ロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation, RPA)とは、認知技術(ルールエンジン・機械学習・人工知能等)を活用した、主にホワイトカラー業務の効率化・自動化の取組みである。人間の補完として業務を遂行できることから、仮想知的労働者(Digital Labor)とも言われている。

Wikipedia

ホワイトカラーの業務効率化は「働き方改革」においても非常に重要であることからも最近注目されています。

ショートカットキーとの関連を厳密にいえば、RPAの中でもRDAと呼ばれる分野で重要となります。

RDAはマクロ機能など作業の半自動化を実現させる機能を活用することによって、大量の情報を規則的に整理する反復作業や、決められたプロセスにそって定常的に行われるルーティンワーク(ルーチンワーク、定型業務)など単一アプリケーションに対する自動化を行うことができます。

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つまり、アプリケーションの自動化を行なう場合にショートカットキーが重要となるのです。

2.RDA:自動化の方法

上記の通り、RDAはアプリケーションの自動化をするもので、ツールにより機能は変りますが、おおよそ以下のような要素があります。

(1)ユーザーインターフェイスの操作

ウィンドウやブラウザの操作
ボタンのクリックやテキストの入力
ユーザーインターフェイスの認識(表示・非表示になった)
データの取得(スクレイピング)
ユーザーインターフェイスの表示(ダイアログなど)

 

(2)システムの操作

ファイル操作(読み書きやコピーなど)
クリップボード操作
アプリケーション操作(起動、終了、検知など)

 

(3)制御

条件分岐やループなど

 

この中の(1)ユーザーインターフェイスの操作を自動化するにも、いくつかの方法があります。

(1)座標で指定する

最も原始的な方法でマウスの位置をスクリーンの座標で指定して操作する方法です。

フリーソフトでもマウス操作やキー操作の自動化をするものでは、スクリーンの座標を指定するものも多いです。

【長所】

簡単に指定できる。
リモートデスクトップの操作などで、他の方法が使えない場合の最終手段になる。

【短所】

アプリケーションの表示が変ったり、ディスプレイの設定により使えなくなることがあり、確実な操作が難しい。

 

(2)画像を認識する

画面上に表示された画像を認識して操作する方法です。
ボタンなどの位置が変っても操作ができるのが特長です。

【長所】

比較的簡単に指定できる。(認識の曖昧度の指定などが必要)
リモートデスクトップの操作などでも使える場合が多い。

【短所】

大きく表示が変ると使えなくなることがある。

(3)オブジェクトを認識する

ボタンやテキストボックスなどをオブジェクトとして認識して指定する方法です。
表示位置や表示が変っても安定して操作できるのが特長です。

【長所】

オブジェクトが認識できれば、確実に操作できる。
操作が速い。

【短所】

オブジェクトの指定が難しい。
リモートデスクトップでは使えない。
オブジェクトの構造が変ると利用できなくなる。

(4)ショートカットキーで操作する

操作を割り当てられたショートカットキーで直接指定する方法です。

ショートカットキーの定義が変らない限り確実に操作できます。

【長所】

確実に操作できる。
操作が速い。

【短所】

ショートカットキーの割り当てられた機能しか使えない。
ショートカットキーを調べなければ使えない。

 

この通り、ショートカットキーが割り当てられている操作であれば、ショートカットキーを使うのが一番確実な操作方法となります。

例えば、以下のような操作を通常のマウス操作とショートカットキーの操作で行なった場合の比較をしてみます。

操作内容 マウス操作 キー操作
メモ帳を起動する ①スタートボタンをクリック

②メモ帳をクリックする

Win + R “notepad” Enter   
ファイルを開く ①メニューの「ファイル」をクリック

②「開く」をクリック

③”aaa.txt”をクリック

Control + O

“aaa.txt” Enter

一行追加する 「一行追加する」と入力する
セーブする ①メニューの「ファイル」をクリック

②「上書き保存」をクリック

Control + S
メモ帳を終了する ①メニューの「ファイル」をクリック

②「メモ帳の終了」をクリック

Alt + F4

このマウス操作でメニューを表示した場合は、全て表示の確認をしなければならないので、操作速度は落ちます。

また、メニューの表示に変化があれば、確実な操作は難しくなります。

一方、キー操作の場合は、表示の確認が不要で素早い操作が可能になりますし、ショートカットキーが変更される可能性は極めて低くいので確実な操作が可能となります。

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