もう一つの40%キーボード

ホームポジションキーパーを使えば、Vortex CoreやMagicforce smart 49keyのような超コンパクトキーボード=40%キーボードも個別のキー配列を覚えることなく操作できます。

このような超コンパクトキーボードは「自作キーボード」の世界では人気があるようですが、普通に商品化されたものは非常に少ないです。

その中で、今回「GIKERSY」という、折りたたみ式のBluetoothキーボードを購入して使ってみましたので、そのレビューをします。

1.GIKERSY折りたたみ式キーボード

以前から「BookeyPocket」というiPhone用超コンパクトキーボードが気になっていました。というのも、ファンクションキーや数字キーが省略されて51キーしかない、いわゆる40%キーボードに近いもので外出時に持ち運ぶキーボードとして最適ではないかと考えていました。

しかし、キーピッチが小さい(15mm)ことと、値段がそこそこしていた(7000円弱)ことから購入を見合わせていました。

今回、このBookey Pocketと同等と思えるGIKERSY折りたたみ式キーボードが3000円以内で購入できたので使ってみました。このキーボードの特徴は以下の通りです。

(1)超コンパクト

折りたたむとスマホ程度の大きさになります。重さもわずか136グラムと非常に軽いので、持ち運ぶには最適なキーボードです。どのぐらいの大きさかが分かるように、私の持っているスマホ(HUAWEI nova lite2 右側)と比較した写真を掲載します。本当にスマホと変わらないサイズですね。

(2)キーボード

超コンパクトなのでキー数は51で数字キーやファンクションキーが無いほぼ40%キーボードになります。したがって、数字やファンクションキーなどを使うには、特殊なキーの組み合わせが必要になります。

もちろん、voltex coreやMagicforceなどの他の40%キーボードとは全く互換性がありませんから、キーボードに設定されている機能を全て使うとなると、何種類ものキーの組み合わせを覚える必要が出てきます。

キーピッチはBookey Pocketの説明を見ていると15mmとなっていましたが、標準の19mmに比べても、それほど小さくありません。疑問に思い、実際にキーピッチを計測すると18.5mm程度もありました。購入前にレビューを見ていたので、それほど入力しにくいことは無いだろうとは思っていましたが、このキーピッチであればフルサイズキーボードとほぼ同等ですので、想像以上に入力しやすいので安心しました。

ただ、どうしてキーピッチが18.5mmもあるのに15mmと表記されているのか疑問でしたが、の商品説明サイト(http://www.jtt.ne.jp/shop/product/bookey_pocket/)にある説明が誤解を生んだのだと思います。

実際にこのサイトでも仕様に「キーピッチ15mm」と表記されているので、他のサイトでも同様の説明になったのだと思います。

余談ですが、キーピッチとキーサイズは関連はあるものの、入力しやすさに与える影響はキーピッチで決まります。キーピッチとは、キーの中央から隣のキーの中央までの距離ですので、キーを打鍵するときの間隔になります。

一方、キーサイズは上図のようにキートップの大きさになります。違いはキーとキーの間にある隙間がどうなっているかです。キーボードにこだわりがある人であればキーピッチは入力しやすさに大きな影響を与えるので、このキーボードを検討しても、私のようにキーピッチが15mmであることから対象から外してしまった人もいるかもしれません。

2.ホームポジションキーパーとの相性

今回、このキーボードを購入した目的は、もちろん外出時に常用するコンパクトなキーボードが欲しかったこともありますが、このような超コンパクトキーボードをホームポジションキーパーを使って、同じキー操作で快適に入力が可能かどうかの実証もしたいと思いました。

結論としては「ホームポジションキーパーを使えば、どのようなキーボードも同じ操作になので、とても楽」なことが改めて分かりましたが課題も見つかりました。

(1)数字シフトキー

BookeyPocketは、キー配列がとても特殊で、US配列でもJIS配列でもありません。特に問題なのは34キーで操作するためには必須の「数字シフトキー」に設定できる適当なキーが無かったことです。

JIS配列であれば変換キーが最も適していますし、US配列であれば右Altキーが適しています。

しかし、BookeyPocketにはそのようなキーがないばかりか、スペースキーの右側にはあ「バックスラッシュ」キーしかありません。

このような「数字シフトキー問題」は40%キーボードではよくある話で、Magicforceでは、右Shiftキーを数字シフトに割り当てる必要がありました。

今回は「バックスラッシュ」を数字キーに設定する必要がありましたので、ホームポジションキーパーをバージョンアップして対応することにしました。ややキーの配置が右よりなので、親指の使い方には少し慣れが必要でした。

ただし、このように「数字シフトキー」は、キーボードにより割当が変わることが多いので、今後は「数字シフトキー」を任意のキーに割当てることができるようにしようと考えています。

(2)その他の機能

数字シフトキー以外は、特に問題なく使えています。数字キーが無いことにより、必然的に数字シフトキーを使う34キーによる操作になりますが、その見返りとしては、原理的にUS配列とJIS配列を意識しなくて良くなるというメリットもあります。

34キーしか使わない場合は、US配列でもJIS配列でも同じキー配列になるのでホームポジションキーパーによる切り替えも不要になります。

3.まとめ

ホームポジションキーパーにより、快適に使える超コンパクトキーボードを比較的安く購入できたのは良かったです。

また、心配していたキーピッチは15mmではなく18.5mmもあるので全く入力に問題ないことが分かりました。このキーピッチについては、改めて考え直す必要があるかもしれません。というのは、私は身長が180cmほどありますので、普通よりもやや手も大きいのでキーピッチが小さいキーボードは使いにくいだろうという先入観がありました。

しかし、実際に使ってみると、18.5mmというキーピッチは、ほとんど問題無いというより、もしかすると指の動きが少なくなるので、かえって楽になるのかもしれないと思い始めました。

この記事も全てGIKERSYで入力しましたが、本当に快適に作業することができました。

3件のコメント

  1. 初めましてルノさん。

    更新間隔がやや空きましたので心配しておりました。
    ブログを興味深く拝見させて頂いております。
    たいした事が書けないのでコメントを控えておりましたが、
    コメントしないファンもいる事をお伝えしたいと思い、投稿してみました。

    今後もキーボードの考察やツール等楽しみにしております。
    暑いですのでお体にはお気を付け下さい。

    1. BM様
      コメントありがとうございました。
      かなり立て込んでいて返事が遅れました。

      とても励みになります。
      マニアックな内容が多くて、あまり一般受けしないだろうとは思っておりますが、楽しみにしていただいてる人がいると知っただけでも記事を書いて良かったと思っています。

      まだしばらくは仕事が忙しくて更新頻度は下がると思いますが、可能なかぎり更新していきます。

      ありがとうございました。

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